baby blue eyes

それは魂の革変の物語。

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天使と人のものがたり ep.7

【もたらされるもの】


虚無。
指先から、羽根の先から、止めどなく何かが流れだしてゆく。
それが己の命そのものであるのを感じながら、彼らは闇の中羽を翻し続けた。
冷たく永遠に動きを止めたかのような大気に全身包まれながら、暖かく力強い光が遠くなるのを知覚する。
胸が重く締め付けられるようだった。
もう、還れない。
美しく光に満ちた、彼らの生まれた世界は今はもうあまりにも遠い。
そう、我々は自らの意志で動いているのだから。


冷たい。
暗い。
寒い。

…寂しい。
悲しい。
苦しい。
辛い。

あぁ、これが……。
生まれてから一度たりともそんな感情に触れたことのない天使達は、己の胸が痛むのを感じる。


音もなく、光が弾けて四散する。
先ほどまで無心に飛び続けていたはずの天使は、その姿を消していた。
目の前でそれを目撃した天使は、僅かに顔を歪めるが、振り返ることもない。
余裕がない、少しでも気をそらせば次は自分が散ることを彼は知っていた。

大気が重い。
体に鉛を詰め込まれたようだ。
どれほど羽ばたいても、ちっとも前に進んでいないような気がする。
仲間はどんどん先を行く。
嗚呼もう駄目だ。
いっそ羽ばたきを止めてしまおうか、そうすれば……。

その時、風が彼の体を撫でた。
ふうわりと、目の前を横切る光。
「レミエル様……!」
ちらりとこちらを振り返った彼は、ほんの少しだけれど笑っていたように見えた。
その羽ばたきは力強く、あっという間に彼の先を飛んでいく。
そうだ、ここで終われない。
何のために、同朋を切り捨ててまでこの闇に身を投じたのか…。
それを、忘れてはならない!
改めて、羽根に力を込めると彼は前を見据えた。
その瞳に宿る輝きを、彼自身は気づいていない。
闇の圧が先ほどより軽くなったようだ。
レミエル様が来てくださったお陰だろうか…?


小さなうめきをもらしながら、レミエルは飛び続けた。
軍勢が闇に身を投じ終えると、しんがりを務めていた彼もまた、後を追った。
ミカエルの軍勢は、そんな彼らを呆然と見送っていたようだ。
そう、これは光の結晶である天使にとっては自殺行為なのだ。
それをどれほど理解していても、羽根を休めたりはしない。

やがて、一際大きな光が近付いてきた。
それとともに、体を握りつぶされるのではないかという圧がのしかかってくる。
それでも、暁の天使の力によって、随分軽減されているはずだ。
先頭を行く彼にかかる苦しみはいかばかりだろう。
その光は揺らぎ一つ見せていないように見える、なんて力だ。
内心の驚嘆を隠せないまま、レミエルはルシフェルに倣って力を展開した。
これで、後続の者たちは少しは楽になるはずだ…。





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