baby blue eyes

それは魂の革変の物語。

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天使と人のものがたり ep.12

【 結 】


天を衝くほどの扉が、彼女たちの前にあった。
重々しい存在感は、見る者を圧倒する。
ルシフェルの神殿に連なる者たちが、一堂に会していた。
蒼の巫女は決然とした瞳で、扉を見ていた。
薄い青紗のドレスと、銀細工の装身具が彼女を美々しく飾っている。


これから彼女は、死を迎える。




振り返ると、二人の妹巫女が瞳を濡らして立っていた。
全てが伝わればいいのにと思いながら、彼女は微笑みかけた。
銀の巫女と視線が交わる。
どちらともなしに、二人は頷いた。


最後に、ルシフェルとレミエルを見た。
黒衣の二人の天使を前に、巫女は腕を交差させて片膝をついた。

「行って参ります。
我が勤め、見事果たしてみせましょう」
「あぁ、私はここからそなたを見守っていよう」








そこは、どこまでも純粋な世界。
闇だけがある、薄青のひらめく世界。
扉の向こうへ、彼女は歩いて行った。
後は一度も振り返らなかった。



彼女は柱となる。
人と闇を繋ぐ、錨に。






闇に同化し、彼女は見ていた。
ルシフェルの神殿は徐々に勢力を弱め、集う人々もそれぞれの道を辿った。
愛すべき姉巫女と二人の妹は、汚されて死んだ。
死んで、人界へと下る。
悲しみが降る雪のように音もなく積もっていった。
己の魂を持つ者も、人界へ降りた。



全て、大いなる計画を満たすため。





そこは、大広間だった。
かつて賑やかに人々が集い、夥しいほどの蝋燭の炎が輝いていたそこに命の気配はない。
ルシフェルとレミエルは、そこから人々の営みを見守っていた。
どれほどの苦しみも悲しみも、ただ見ていた。
時折群れなす人々の中で見知った魂の色が煌めく。
その魂たちは、汚され折られ、楔を打ち込まれている。
泥のような恥辱と痛みと憎しみに塗れている。
あまりの苦しみに最初の目的を忘れても、彼らはまた命の海に身を投じる。
繰り返し繰り返し、渾身の力で求めるように。




レミエルは、己の主の前に膝をついていた。
「行くか」
「………はい」
胸が痛んだ。
こんな寂しい所に、主を一人残していく自分を責めた。
それでも、彼は願う。


私もまた、人の世へ。
あの弱きそして強き者たちの助けになるために。


その希求を、主は微笑んで受け止める。





ルシフェルは、見守っている。
もう人に似た行動を取ることはない。
まるで彫像のように、彼は神殿の玉座に座し、人の織りなす営みを見守る。
そして、ただ無私の愛で辛抱強く彼らに語りかける。

帰っておいで、我がいとし子よ。



この世の全てを経験しておいで。
泣いて笑って悲しんで憎んで、笑って笑って笑って、愛を失って愛を得て。
全てを失って全てを得て、世のなんたるかを知り、
光と闇の全てを知り
神と悪魔をその身に宿し

そしてそれを超越しておいで。



我等は神より生れし者。
そして神に集いし者。



【天使と人のものがたり・第一部 終】




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テーマ:スピリチュアル - ジャンル:心と身体

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おへんじ

うんうん、そうだね。
あたしも大好きだ。

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