baby blue eyes

それは魂の革変の物語。

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天使と人のものがたり ep.2

【旅立ちゆく者】

彼の者の名はレミエル。
闘将ミカエルに並び立つ武の達人にして、人の魂の管轄者。



淡い白金の髪が、風になぶられる。
翠の瞳は、今この瞬間に芽吹いたばかりの命に似て、
白磁の肌に薔薇色の頬、笑みを湛えた唇は乙女のようだった。
その姿に相応しい優雅さで、彼は歩を進めた。
目の前にいるのが、緊張と敵意を露わにした衛兵なのだとしても。

槍はクロスして彼を妨げる。
「ここより先、何人たりとも立ち入ること許されぬ」
兵の言葉は厳しいけれど、その口調は微かに震えていた。
しかし恐れにその手が震えながらも、彼らの眼には強い輝きがあった。
白金の天使は、その様に笑みを深める。
そうすると少女のような可憐さは身を潜め、武人の覇気と力強さが露わになる。
「私が何者か知っての言葉か」
強い誰何(すいか)に兵士は気押されながらも、必死に踏みとどまろうとこらえる。
「例えあなた様が至高神であられようとも、通しはいたしませぬ」
「そうか……」
頷きながらも、剣を持つとは思えぬ細い指は槍の戒めを解いていく。
「レミエル様!」
咎めるような叫びに、名を呼ばれた天使は先ほどとは違う種類の笑みで答えた。
「よきことだ。己の使命を弁え、その令に準じるその態度見事だ。
さすが、ルシフェル様の軍だ」
「心配しなくても、お前たちが思っているようなことにはならないよ。
これを預けよう」
レミエルはそう言うと、左腰に下げていた細身の剣を衛士の一人に手渡した。
百合に似た花の文様が刻まれた金色の剣に、兵は目を見張る。
武将である彼にとって、武具は己が何者なのかを示す、その身の次に大事なもの。
「……お預かりいたします」
片膝をついて、恭しくその剣を受け取る。
「お前たちの主のもとへ、案内しておくれ」
華やかな笑顔で、白金の天使は告げた。

彼の人は、草原に佇んでいた。
白銀の鋭利な光をまき散らす鎧に、足もとまで届く白いマント。
地に届くほどの金髪だけが、彩りになっている。
彼を取り囲む人々は、明らかに殺気立っていた。
中にはこれ見よがしに、腰の剣に手をかけている者もいる。
その練り上げられた闘気に、レミエルは目立たぬようほくそ笑んだ。
武将として生まれた彼は、強い者が好きなのだ。

佇む彼に近づく白金の天使は、正装のローブ姿ではあったが武具の一つも身にまとっていなかった。
腰にさしていた剣すら、傍らの天使に与えている。
鎧の触れあう音がこだまするその場所にあって、彼の姿の方が異様に見えた。
けれど、まるで日常の延長のような気安い笑みが彼の頬に浮かんでいる。

優雅なしぐさで地に片膝をつくと、レミエルはルシフェルのマントの裾に口づけた。
そして、金色の豊かな髪を一房すくい、同様にする。
「私をお連れ下さい」
きっぱりと言い切る彼に、周囲がざわめく。
御前天使として在り、至高神を除きけして膝を折ることのない天使とは思えない振る舞いに、あからさまにうろたえる者もいる。
彼らがそこいないかのように、レミエルはただ澄んだ眼差しで暁の天使を見上げた。
「……本気か」
「はい」
「つらいぞ」
「元より承知の上」
花が綻ぶような笑みを、レミエルは浮かべる。
それまで無表情を貫いていたルシフェルの唇にも、微かに困ったような笑みが生まれる。

その時、あわただしい声が空気を乱した。
声の告げる内容に、レミエルは立ち上がると笑みで答えた。
「慌てなくともよい。彼らは私の軍です」





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テーマ:スピリチュアル - ジャンル:心と身体

*** COMMENT ***

こんばんは。いつも楽しく読んでいます。
先日、私のブログで、クリロズ、何みえ関連の物語の
ブログのリンクを掲載したページを書かせていただきました。
http://plaza.rakuten.co.jp/sittoriweb/diary/200904150001/

事後報告で申し訳ありませんm(__)m
もし、リンクを外してほしい時は言ってください。
よろしくお願いいたします。

おへんじ

しっとりさん

コメント有難うございましたv-238
私も改めて楽しませていただきました~。
流れに飲み込まれないようにしながら、物語掲載を頑張りまっす(笑)

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