baby blue eyes

それは魂の革変の物語。

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A King

それは誰かが経験したかもしれないものがたり。
夢か現か、知る人はいない。

     

彼はケルトのとある部族の、王の息子として生まれた。
愛情に恵まれ、人に囲まれ、何不自由なく幸せに育った。
そんな日々が永遠に続くものではないと知った時、彼は大人になったのかもしれない。

どうしようもない時代の流れが自分たちの命を押し流す。
生まれ育ったこの土地でつつましく暮らしていく、ただそれだけのことが許されない。
敵は我々を潰すつもりだ、それを覆せはしない。
だから戦う。
自分たちの誇りのために。
落ち延びて逃げるなどは有り得ない、それが一族の矜持。

死を恐れたりはしない。
王として生きた、自分の生に後悔があるわけじゃない。
けれどその時思った、彼には生きていてほしい。

だからそう願い、命じた。
それが悲劇を招きよせるなんて、思っていなかった。
彼に生きろと言った、その裏には世界の広さを知りたいという自分の願いがあったのかもしれない。
彼に押し付けた己の願いが、その魂を食いつぶしていく。
自分はそれを見ているしかない、死者に力があろうはずがない。
誇り高かった男が、最期には見る影もなかった。
そうして彼は、「守りたいものを守れなかった」という後悔と怒りに捕らわれて、もう、この手が届かない。
ただ悲しい想いだけが残った。

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